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2009年7月22日 (水)

ふつうの家を造る3

子どもたちと奥さんは、バアチャンの病院へ行くので、

保育園はお休み。

 

朝いち事務所。

 

”ふつうの家を造る” シリーズ。

3回目。

 

②木のこと

 

ボンセッケイは、木材を大事にしています。

そして、その木材を使って構成される木造を大事にしています。

 

なぜかというと、

鉄骨造や鉄筋コンクリート造は近代社会が確立した、どちらかというと学問的な発想の構造です。

それに対して、木造は木材を用いて古代より作られていた構法で、

さまざまな構造的な変遷を経て現在に至っている構造です。

有史以来永い間、木材が建築要素として使われ続けているということは、建築材料として適しているということだといえます。

 

木材は他の材料に比べて軽くて強い。 加工性が良い。 耐久性がある。

そして、なによりも人にやさしい。

硬すぎず、冷たくなく、触ったときの感触の良さ。

なんとも言えない安心感。

現代においては、こんなことが人々を木造へと向かわせている要素だと思います。

 

Photo_3

 

 

木造をとりまく状況

次に、現代の木造住宅をとりまく社会的な状況や問題点などをお話しします。

一言で木造といっても、現実にはさまざまな木造が存在しています。

現状では、それをひとくくりで木造と呼んでいます。

 

構造的な分類分けをすると、

伝統的な軸組構法、現代的な軸組構法、進化型の軸組構法、枠組壁工法(ツーバイフォー)、丸太組工法、っといったところでしょうか。

軸組構法だけでも様々なタイプが存在します。

 

構造的な問題点などは、次節でお話ししますので、

使用する木材に絞って進めます。

枠組壁工法は外国の工法ですから、木材の規格もそのまま外国のものが用いられています。 ほぼ100%外国からの輸入木材です。 丸太組工法も似たような状況です。

SPF(エゾやモミみたいな樹種)やヘム(米ツガ)といった木材を使用します。

私たちの住んでる地域では、建築材料としてはあんまり使わない材料です。

においも、手触りも日本の木とだいぶ違います。

 

軸組構法に使用する材料はどうでしょうか?

軸組構法は、いちおう日本の伝統的な構法です。 寸法規格も寸尺間といった日本の規格がもとになっています。

しかし、主要な構造材(土台、柱、梁)には、ほとんど輸入材が使われています。

 

日本の木材自給率は20%程度と言われています。

80%程度を外国からの輸入材に頼っています。

国土の6割を森林が占める国の木材自給率が、わずか2割なのです。

ツーバイフォーに使用される材料も入れての数値ですので、すこし大げさかもしれませんが、北欧のホワイトウッドの集成材、北米のベイマツ、シベリアからのアカマツ、などが大量に使われています。

ホワイトウッド(エゾみたいな樹種)は柱に、ベイマツは梁に、アカマツは薄くして合板にして使っています。

日本の構法、日本の寸法規格で、“日本の家” を造っているように見えますが、巷に溢れかえっている木造軸組構法は実のところ輸入材で建てられています。 日本の構法と言っておきながら、どこか腑に落ちない感じがしてなりません。

 

では、なぜか? なぜ輸入材をたくさん使わなくちゃいけないのか?

 

特に安いわけではありません。 日本の木材より優れているわけでもありません。

市場の流通経路がそうなっていることが大きな要因だと思います。

高度成長期、日本の林業の衰退と反比例して輸入材の需要が爆発的に延びます。

当時は、確かに “安い” “大量にある” が、好景気を背景に良しとされました。 市場もそれに合わせて拡大し、さまざまな2次製品も出回るようになりました。

 

しかし、環境問題や地球規模での資源枯渇が、さかんに叫ばれるようなってきた昨今。いままでのような大量仕入れ、大量消費のしくみを変えていかなければなりません。

膨大なエネルギーを使って、何千キロ、何万キロを運ばれてきた木材が、地球の裏側の小国日本で家になって、わずか30年で廃棄される。

いかがでしょうか? 世界に冠たる先進国で教育を受けた良識ある人として判断してください。

 

私たちは、

次世代の暮らしや産業を真正面から捉え、現状を変えていかなければいけないと思っています。

そのために、日本の森林を見直し、少しでも木材の自給率を上げていかなければいけないと考えています。

 

ボンセッケイが考える木のこと

輸入材を否定しているわけではありません。 輸入材でなければできないこともたくさんあります。

しかし木造住宅にとっては、木の大事な要素が、しっくりしないのです。

におい、手触り、色、つや。。。。 どれも違和感があります。

もっとも表現しにくく、もっとも大切な部分が違うのです。

カラダに刻み込まれている記憶のようなことだと思います。

 

もうひとつ大事なことがあります。

これらの輸入材に良く似た国産材では、古来より日本では家を作っていないということ。

それは、風土に適していないということだと思います。

ホワイトウッドの集成材にはJASの適合証が貼られ、木材強度も明記されています。しかし、樹種や接着剤の耐久性を考えると、何十年その耐力を維持できるのかわかりません。

 

ボンセッケイでは、そういった木材で家を造ることをお薦めしません。

風土に根ざし、カラダに刻み込まれた、私たちに合った木材を使用すべきだと考えています。

 

加子母の木を使う

ボンセッケイでは、加子母の東濃ヒノキや杉を、ふんだんに使用します。

他の東濃ヒノキの産地のなかでも一番の良品だと思っています。

ツンッと鼻をつくひのきの香り、ピンク色の木肌、手触り、つや。

ピンッと張り詰めた透明な空気感というか、すがすがしさ。

他にはない良材です。

そして、それらを手の届く価格で提供する。

本物の良材は、居ごこちを左右する重要な要素なのです。

 

Photo_4

 

木材の違いは竣工後にもわかります。

住まわれているお宅へ伺うと空気感が、他の新築とまったく違うのです。

ぬるい温泉につかっているような、ここち良さや、安らぎを感じます。

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コメント

 マルゲン方にお邪魔したとき、3寸厚の杉板敷きを素足で歩いたときの何とも言えない気持ちよさは印象的でした。 
 地産の木がいいことは分かりますが"東濃ヒノキ”といえばブランド品でとても手が出ないという印象ですが・・・。
 
 

確かに他のヒノキよりは少し高いです。
が、昔のような価格差はありませんよ。
 
消費者にとっては喜ばしいことですが、
林業従事者にとっては死活問題です。。。
日本中似たような状況です。。。

isaさん宅も大工さん厳選の東濃ヒノキでは?
もうじき築30年。
まだまだ新品のようじゃありませんか?
木曽のヒノキは、日本一のヒノキです。

 今春、西尾市の高齢者福祉施設見学に行ったところ、ホームはすべて木造でした。板壁まですべてヒノキ。いままででは全く使われていなかったはずの節だらけの板でした。
 しかしこの節だらけがまたポイントとなり素敵な壁面を表現し、温かく包まれ人に優しい環境を作り出していました。
 無節だけが製品だった我々の価値観から一歩前進した現代的な建築と感じました。こんな所に東濃ヒノキが生き残る所があるのでは・・・。
 

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