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2009年7月18日 (土)

ふつうの家を造る2

朝いち、おさるのジョージを見てから、

長男次男を保育園に送って事務所。

 

”ふつうの家を造る” シリーズ。

2回目。

 

①基礎のこと

 

基礎の役割とは

改まって聞かれると答えに窮してしまう設計者もいるかもしれません。

基礎とは、一般的に建物の最下部に位置し、土地(以下、地盤と言い換えます)と接している部分のことを言います。

一番大事な役割は、建物が土のなかにもぐっていってしまわないようにすることです。

 

イメージしてみてください。

やわらかい畑のようなフカフカの土の上に、鉄の塊りをそっと置くと。。。。

どうなるでしょうか?

土のなかにもぐっていってしまいます。

 

もぐっていってしまわないように基礎が頑張るのです。

基礎だけで頑張れないときに、地盤の改良や杭を使います。

 

っと、役割は案外単純なのですが、土の中のことは目に見えないため、どうしても推測で事を進めることになります。

基礎構造の判断の難しさは、そういうところにあると言えます。

知識、経験に基づいてなるべく現実に近くなるように仮説を立て、方針を決めて行きます。

 

これを構造力学という学問上の理屈で仮定して、基礎の方法や構造が決められます。

構造力学では、上述の状況を鉛直加重時(常時)といい、その他に水平加重時(地震や台風)に頑張れるかどうかも検証することができます。

 

以下は、ボンセッケイが実務を行う際に、重視していることです。

 

ちょっと長くなりますが、興味のある方は最後まで読んでくださいね。

 

Photo_5

 

 

 

地盤に対する適切な設計

まずは、地盤の強さ(地耐力)を知らなくてはなりません。

 

地盤の調査方法は、

木造であれば、スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)、

鉄骨造やRC造であれば、ボーリング調査、

といったところが一般的です。

 

ボーリング調査の場合は、調査地点の土を採取するため、地層を把握しやすい、そして、深い層まで調査が可能です。

SS試験は、比較的簡易な方法で、調査できる深さも10メートルぐらいまでです。

調査地点の土の採取はできないため、地層を把握するために、調査時の音により砂か粘土かの判断をします。 そのため通常は5地点程度は調査し、判断ミスのないようにします。

(地層を推測するのには、古くからの地名や地質図なども重要です。)

 

そうして得られたデータをもとに地耐力を算出します。

ここまでは、通常は地盤調査会社に依頼します。

 

ボンセッケイでは実施設計時に、

地盤調査をもとに基礎を決定します。

その際、心がけていることは、

適切な基礎構造とすること です。

 

適切な基礎構造とすること

“経済設計” 設計の世界ではよく言われることです。 高度成長期、日本に余裕が出てきた頃から根付いた考え方ではないかと思います。

この “経済設計” という考え方は非常に危険な側面を持ち合せています。 最たるは姉歯事件でしょう。

しかし、現実の建築が資本主義の上で成り立っている以上、お金と手間には限りがあります。 オーバースペックも度が過ぎれば、ムダと言われてしまいます。

耐力不足にならないよう、そしてムダが生じないよう、上手に設計していかなければいけません。

 

調査した地盤の構成、近隣の地形や状況から、直接基礎で大丈夫なのか、地盤改良や杭が必要なのかを判断します。

ボンセッケイでは木造住宅の基礎の場合、基本的に “べた基礎” を採用しています。

構造種別で言うと、鉄筋コンクリート造(RC造)になります。 木造住宅と言えども、基礎構造はRC造なのです。

どちらかというと、木造に従事する方々は基礎工事を軽視しがちです。 木構造に意識が集中するからでしょう。

基礎の上に載ってる、うわものがしっかりしてれば大丈夫。 っと思っているところがあるはずです。

基礎は、本来であればRC造の基準どおり施工されなければならないのですが、なかなか、そうなっていないのが現状です。

RC造の工事基準では、鉄筋のこと、コンクリートのことが事細かに決められています。 ボンセッケイでは設計時には、それに則って工事できるよう配慮して、設計します。

 

以下、鉄筋について、コンクリートについて、もう少し詳しくお話ししていきます。

 

無理のない鉄筋の配筋

鉄筋コンクリート造(RC造)は、名前のとおり、鉄筋とコンクリートからできます。

コンクリートの中に鉄筋が在ればいいというものではなくて、ちゃんと適材適所、施工方法も決まっています。

コンクリートは圧縮される方向の力には非常に強いのですが、引っ張られるとそうでもありません。

そこで、引っ張られるところには鉄筋を入れて補強しよう、というのがRC造の基本的な考え方です。 極端に言うと圧縮力しか働かない部分には鉄筋は必要ないのです。

ちょっと専門的になりますが、RC造の基準では、鉄筋の量と、コンクリートの量とは、きまりがあって強度的には相互に補完し合っています。

設計の段階で鉄筋量を多くし過ぎると、実際は手が入らず鉄筋が施工できなかったりします。

また、施工できたとしても、鉄筋どうしの間隔が狭すぎればコンクリートの骨材が引っかかって充填できず空洞なってしまうおそれもあります。

ボンセッケイでは、なるべく鉄筋を施工しやすいようシンプルな配筋を心がけます。

無理のない配筋をすることで、鉄筋のかぶり厚さを確実に確保し、アンカーボルトの設置誤差を少なくし、確実にコンクリートを打設できるようにします。

 

コンクリートの打設と養生

ベニヤ板や鉄板で基礎型枠を作って、その中に生コンを打設します。

コンクリートは、セメント、砂利、砂、水からできていて、これらの調合割合で強度が違ってきます。

コンクリートというと近代的な感じがしますが、所詮はセメントと砂を混ぜて水で練るという原始的な行為の上に成り立っているのです。

 

コンクリートの施工は “流し込む” ではく “打設する(打込む)” といいます。

流し込んでは、丈夫なコンクリートにならないからです。

ミキサー車で運んできた生コンはポンプ車を通して型枠内に流し込まれます。

そのままでは空気が入っていたりして空隙が出来てしまうので、バイブレーターや付き棒などで内部の空気を抜いて、打設しながら骨材が片寄らないように充填します。

 

生コンは正式には ”レディミクストコンクリート” といいます。

日本語で言うと、”まだ固まらないコンクリート” です。

この、”まだ固まらないコンクリート” は打設直後から、内部の水分を、どんどん蒸発させ、固まろうとします。

 

コンクリートの打設後の品質は、この固まるスピードによって雲泥の差がでます。

なかなか固まらないよう、なかなか水分が蒸発しないよう、長い時間をかけて固まるほうが、より強固なコンクリート構造物になると言われています。

夏場のカンカン照りで乾燥したコンクリートなど、想像するとコワイものがありますね。

とは言っても、予算や工期、天気にも左右されること、なかなか理想的な打設作業ができていないのが現実ではないでしょうか。

まだまだ打設後の養生の必要性については認識が低いのです。

 

ボンセッケイでは、打設後の養生にも気を配って、

プラスひと手間をかけることによって、丈夫なコンクリートを造ります。

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